今回ヘルニアの内視鏡手術をする事になったこの整形外科は、手術の前日入院が基本だった。
しかし私は重度のヘルニア患者。
病院からの提案で手術3日前に入院する事になった。
この病院は常に入院患者が沢山いる為、1人部屋を希望しない限り間違いなく誰かと一緒の部屋という事である。
1人部屋はお値段がめちゃくちゃお高かったので、迷うことなく大部屋を希望した。
大部屋は基本的に6人部屋なのだが、手術前後のしばらくの間はナースセンターの近くの2人部屋で過ごしてくださいとの事だった。
看護師さんの案内で部屋に向かっていた。
あぁ、ドキドキする。
同じ部屋の人はいったいどんな人だろう?
実は長女を出産する一か月前に、切迫早産と診断され入院した経験があったのだ。
その時は4人部屋で、4人全員が出産を控えた妊婦。
そしてその中に1人とんでもない主がいらっしゃったのだ。
例えるならば会社で長年勤めていて幅をきかせている、いわゆるおつぼねさまである。
今何か言った?
おつぼねさまは半年も前から入院していることが原因なのか、ストレスの塊そのものだった。
挨拶してもほぼスルー。
とにかくいつもイライラしていて、眉間にしわを寄せた顔が基本形。
(눈_눈)←こんな感じ
そんなおつぼねさまの旦那さんは、小さな長女の手を引いてはこまめに面会に訪れていた。
そんな時も彼女は表情を変える事もなく、いつもムスッとしたままだった。
旦那さんは机の上を片付けたり、肩をマッサージしたり足の指の爪を切ったりと、いつも懸命におつぼねさまのお世話をしていた。
しかし彼女は旦那さんに向かって毎回必ず愚痴と説教を始めるのだ。
部屋中に響き渡るくらいの大声で怒鳴りつける事もしばしばあった。
おつぼねさまの愚痴と説教が終わるまで、旦那さんは生まれたての小鹿のように黙って下を向いて震えていた。
言い返す事は一度たりともなかった。
そして一番可哀そうだったのは長女だ。
毎回お母さんに怒られるお父さんの手をぎゅっとにぎったまま、黙って立ちすくんでいたのだ。
同部屋の私を含む他3人の妊婦も、声を出さないように気を使いながら見て見ぬふりをし続けるしかなかった。
彼女がようやく長男を無事出産し、部屋に戻ってきた時に初めて笑顔を見る事ができた。
大切そうに息子を抱いて、魔法がとけたように優しい母親の顔になっていたのだ。
ストレスが溜まるのは当たり前だ。
息子を無事産むまでどんなに心細かったことか。
半年もの長い入院生活はさぞかしつらかったのだろう。
色々なパターンはあれども、出産とは女性にとって命がけのとても大変なことなのだ。
彼女が退院する時は家族全員が笑顔だったのがとても印象深かった。
入院していた時期は真夏だったのだが、おつぼねさまの独断と偏見でエアコンは一切つけさせてもらえなかった。
逆らう事のできない私たちは、アイスノンだけを頼りに汗だくで真夏の入院生活を送っていたのだ。
彼女が退院した直後にエアコンを最強でスイッチオンしたのは言うまでもない(笑)
そんな事を回想しているうちに、今日からお世話になる部屋に到着した。
緊張しながら部屋に入ると、手前のベットにショートボブでメガネをかけた年配の女性が、回診で部屋に来ていた先生や看護師さんと楽しそうにお喋りをしていた。
部屋はシンプルでこんな感じ
私は軽く会釈をして、自分のスペースとなる奥のベッドへ荷物を運び入れた。
・・・といってももちろん私は自分ではほぼ動けないので、看護師さんがテキパキと私の荷物を整理してくださった。
そしてテレビやナースコールの使い方も丁寧に説明してくださり、看護師さんは他の業務へと戻っていった。
同じタイミングで、隣で回診していた先生と看護師さんも次の回診へと部屋から出て行った。
一瞬、部屋は静まり返っていた。
・・・・よし!今だ!!
まずは元気に挨拶しよう!
私は顔が見えるようにカーテンの横から顔を出してショートボブの女性に挨拶をした。
「はじめまして!○○と申します。今日から入院になりました。どうぞよろしくお願いします!!」
するとショートボブの女性はパ~ッと笑顔になり
「私は○○です。こちらこそよろしくね!」
と、実に嬉しそうにニコニコしながら挨拶をしてくれた♪
✨💛✨💛ぱぁぁぁぁ✨💛✨💛
仲良くしましょうね💛
なんて笑顔が可愛らしい人なんだろう💛
その笑顔はまるで少女のようだった🌺
(*ˊᗜˋ*)(*ˊᗜˋ*)(*ˊᗜˋ*)
明るくていい人そう✨
彼女の満面の笑みのおかげで、私は一気に緊張が解けた。
(*´Д`*●))。゚*ョヵッタ♪*゚。
軽い自己紹介と、この病院にたどり着くまでの経緯や3日後にヘルニアの手術予定の事などを彼女に話した。
彼女は嬉しそうに何度もうなづきながら私の話を聞いてくれた。
そして自分は既に手術が済んでいる事や、リハビリを始めた話などをしてくれた。
仲良くなれそうな予感♪
私は心底ホッとして、ゆっくりと自分のベッドにもぐりこんだ。
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