優しい先生や看護師さん達にお世話になりながら、何不自由のない入院生活を満喫していた私。
でもね。
入院4日目くらいに気が付いちゃったんです。
あれ?
・・・・なんか寂しい。
最初のうちは大きな部屋を独り占めして過ごすことが最高に幸せだったはずなのに。
お掃除の人が部屋に来てくれた時は、ここぞとばかりに話しかけておしゃべりをする。
あぁ。
束の間の幸せ。
検温で看護師さんが来てくれた時も、弾丸トークを繰り広げる私。
あぁ。
束の間の幸せ。
家族や友人とLINEや電話で繋がっている楽しい時間は、ビックリするほどあっという間に過ぎ去ってしまう。
そして気がつけばひとりぼっち。
ぽつ~ん・・・。
わたち、ぴとりなの。
そう。
・・・・ひとりぼっち。
ひとり部屋ってやっぱり寂しいなぁ。
(´•̥ ω •̥` )つぶやいてもぴとり
私の病院はペインクリニックだったため、入院患者は腰椎椎間板ヘルニアだけではなかった。
首のヘルニア(頸椎椎間板ヘルニア)の人や、顔面神経痛の人など、さまざまである。
洗面所が共同だった為、入院当初からタイミングが合うと他の入院患者さんたちと顔を合わせる事があった。
ほとんどの人がお互いの事を気になりながらも、無言で歯を磨いて足早に洗面所を立ち去ってしまう。
しかしその中で1人、目が合うとにっこり笑ってくれるおじさんがいたのである。
私は洗面所でそのおじさんと二人きりになったタイミングを見計らって、思い切って声をかけてみた。
「こんにちは~! あの~~、もしかして腰のヘルニアですか??」
普通に考えると初めて声をかけるのに変な挨拶だが、その時はこの声掛けのフレーズがピッタリだったのだ🌟
するとおじさんはめちゃくちゃ嬉しそうに
「そうだよ!もしかしておたくも同じ腰のヘルニアかい?」
と、満面の笑みで答えてくれたではないか!
ついに私は人生初の入院友達ができたのだ✨
うっれすぃ~い~~♪♪
入院友達!
略して”ニュウ友”✨
いぇ~~~い♪
そうです。
私の初めての入院友達は、笑顔がかわいい70代くらいの気さくなおじさんだったのです♪
ちなみにおじさんは私よりも一週間先に入院したんだそう。
ヘルニア同士、仲良くしようや!
私達はとても波長が合い、すぐに意気投合。
自由時間はおじさんの部屋へ入り浸り、長々とお喋りをするのが日課となりました。
とにかく時間が有り余っている私達だったので、お互い気の向くままにそれはそれは色々なお喋りをしました。
おじさんの生い立ちから奥様とのなれそめ、お孫さん達の事、更には会社設立に至るまでの険しい道のり。
時間がたっぷりあっても話はつきません。
おじさんの波乱万丈な人生話はとても面白く、まるでドキュメント映画を観ている気分でした。
・・・お気づきになりました??
そうなんです。
おちゃめで面白いおじさんだったので、私も調子づいて友達のようにしゃべくっていたのですが、なんとびっくり🌟
実は大きな会社の社長さんだったんです‼
ひえ~~!なんとっΣ(o゚д゚oノ)ノ
私達の仲の良さは看護師さん達の間でも話題になり、ある日の検診の時に
「もしかして不倫・・・ですか??」
と、婦長さんからも冗談でつっこまれるほどでした笑
このペインクリニックを退院して早1年3か月。
私はこのニュウ友おじさんと、今でも仲良くLINEでお喋りをしている。
素晴らしいご縁に感謝します✨✨